口に入れたら、ではなく、口に入れる前からとろとろにとろけるやわらかい焼き豚の作り方をご紹介します。
このレシピのカギは圧力鍋がにぎっています。
手軽に自宅でチャーシューを作って、おいしくいただいちゃいましょう。
とろとろ焼き豚の作り方
お箸でさわるだけでふわっととろける焼き豚を想像するとついおなかが減って食べたくなってしまうもの。
ですが、とろけるおいしさの焼き豚をお店で購入しようとしてもなかなか出会うことができない場合もあります。
かといって飲食店でチャーシューだけ食べるわけにもいきません。
そんな時、自宅で手軽にとろとろチャーシューを作ることができる簡単レシピがあります。
必要なものはキッチンで普段使っている物でOK、専門的な道具を用意する必要もありません。
これなら食べたい時にすぐ作ることができてとても重宝します。
まず必要な道具は、フライパン・鍋・たこ糸。
煮卵を一緒に作る時はゆで卵づくり用の鍋も用意しましょう。
使う食材は豚バラブロック肉500g・しょうが1片・にんにく1片・ネギの青い部分2~3本・人参・塩、コショウ少々・オリーブオイル少々で、人参はあればで構いませんが使う時はぶつ切りにしておきます。
煮汁用の材料は水500cc・しょうゆ大さじ3・みりん大さじ3・ザラメ糖大さじ3・酒大さじ3。
砂糖ではなくザラメ糖を使うことで落ち着いた深みのある味わいになります。
そしてゆで卵はチャーシューを作り始める前に用意しておくとラクです。
3個程度あるとちょうど良い分量になります。
作り方はまず初めに豚バラ肉に塩とコショウをかけてなじませ、たこ糸を全体にぐるぐると巻いてしっかりと縛ります。
力をいれてきちんと巻いておくと煮崩れを防げます。
次にオリーブオイルをフライパンに入れお肉の全体を強火でしっかり焦げ目がつくまで焼きましょう。
そして鍋に煮汁の材料をすべて入れて煮立たせ、焦げ目をしっかりつけたお肉を入れてから薄切りしょうが・にんにく・人参・ネギを入れます。
一緒に煮卵を作る時はここでゆで卵も入れましょう。
もし冷蔵庫で余っている野菜があればぶつ切りにして一緒に煮込むとより旨みがたっぷり出ます。
鍋を中火にかけ、煮立ったら弱火にして1時間煮込みます。
煮込み時間が過ぎたら火を止めそのまま煮汁につけこみ放置しておきましょう。
自然に冷めてきたら再び弱火にかけ20分くらい煮込めば完成です。
すぐに食べてもおいしいですが、余裕があれば煮汁にお肉とゆで卵をそのまま漬けておくと、一層煮汁がしみこんでしっかり味がつきます。
できあがった焼き豚は1cmくらいの厚切りにして食べるととろっととろけておいしいお肉を味わえます。
煮卵も半分にカットして盛り付けると豪華な一品のできあがりです。
お肉が硬くなる原因は?
自宅で焼き豚を作る時におきがちな失敗は「硬いお肉になること」。
あらゆるレシピに書かれているように最初に焼き目をつけてからタレで煮たり、先に下茹でをしてからタレで煮込んだりしてみても硬い仕上がりになってしまう場合があります。
しかしその時なぜ失敗したかの原因を知れば、今度の焼き豚作りはおいしくて柔らかい食感が楽しめる一品に仕上がるものです。
そこで、自宅で焼き豚作りをする時に考えられる失敗の原因をご紹介します。
まずは使うお肉の種類を振り返ってみましょう。
豚もも肉を選んでしまうと煮込むほどパサついてしまい硬い食感になります。
パサパサしているとそれだけで硬い食感に感じられてしまい、味もあまりしみこんでおらずがっかりすることに。
またロース肉を使うと、さっと火を通す料理には良いですが長時間の煮込みを行うチャーシューにはお肉が硬くなってしまいます。
選びたい種類は肩肉またはバラ肉で、肩肉の場合中まで筋が入っているものを選びましょう。
筋はコラーゲンでできており、時間をかけて煮込むほどやわらかい仕上がりになるためです。
脂身はカロリーなどのことも考えると少ない方が良いと思いがちですが、ある程度なければやわらかくはできあがらないので、脂身も適度にあるものを選んで使いましょう。
そしてタレに使っている調味料が硬さを招く原因になっている場合もあります。
柔らかくおいしい仕上がりにするには酒を入れることが欠かせません。
たとえば日本酒や紹興酒を必ずいれて煮込むようにしましょう。
また、塩分も硬くする原因のひとつなのでしょうゆの量が多すぎてもいけません。
しっかりした味付けがしたい、甘くしたくないという時でも必要以上にしょうゆを使わないことをおすすめします。
それから煮込みに使う煮汁の量もポイントで、お肉全体が浸りきらないほどの量ではいくら途中でこまめにひっくり返していても硬くなってしまいます。
そして煮汁の中に時間をかけて漬け込んでおき、しっかりと漬け込んでおくと柔らかくなりやすいです。
使う鍋もできれば圧力鍋を用意しましょう。
しかし圧力鍋を使わずじっくり煮込む場合はできるだけ弱火にして煮込み続ければ赤みが硬くなることを防げます。
1~2時間程度の煮込みでは硬いままの可能性も高いのでさらに長時間ごく弱火で火にかけましょう。
いくら圧力鍋を使っても使う部位次第では柔らかくすることができない場合も。
やはり使う部位はバラ肉や肩肉を選びましょう。
失敗した!考えられる原因と上手に作るコツ
とても柔らかくてお箸でつついただけでもほろっと崩れてしまうようなとろとろチャーシューを目指して作ったはずが、硬くてパサパサした仕上がりになってしまったということも実はよくあります。
そこで、脂身がとろける美味しい焼き豚を上手に作るコツと考えられる失敗の原因をあわせて解説します。
今回の失敗の原因がはっきりすれば、次に作る時にはそのポイントに気を付けることで成功の確率がぐっとアップ。
あきらめずに改善点がないかを振り返ってみましょう。
初めに使うお肉の部位を確認しましょう。
とろとろ焼き豚を目指す時にぴったりな部位はバラですが、脂身が多すぎず柔らかい焼き豚を作るなら肩ロースでもOK。
もしモモを使っていたのなら、細かく刻んでチャーハンなどに入れる時は合いますが柔らかさは期待できないので避けましょう。
そして下ごしらえでは、煮込む前にお肉全体の表面をしっかりと焼き焦げ目をつけること。
あくまで表面だけを焼くことにこだわりましょう。
こうすることで肉汁が流れ出てパサパサになることを防げます。
使う調味料は、初めからしょうゆをいれないこともポイントです。
しょうゆには塩分が含まれており、塩分はお肉を硬くする作用があるため最初から煮込みタレに入れてしまうとお肉が硬くなるだけでなく、甘味などを含んだ煮汁がしっかりとしみこまなくなってしまいます。
たとえば煮込む時に初めに入れておく材料は、水・砂糖・酒・香味野菜だけにしておくのがコツです。
しょうゆを入れるタイミングは、煮込み始めから30~40分経った頃です。
それから柔らかく上手に作るコツには煮込みの火加減が欠かせません。
圧力鍋を使わない場合は落し蓋をして中火で煮込み、1時間30分~2時間ほどで火を消してそのままにし粗熱を取ります。
このようにゆっくりと冷まして温度を下げることで煮汁がじっくりしみこんでいくのです。
もし落し蓋がない時は、アルミホイルを鍋内側の大きさにカットするか折り曲げてもOK。
クッキングペーパーを使う方法もあります。
また、火加減については最弱火で2時間以上しっかり煮る方法もあり、特に筋がたくさんあるお肉を使う時は弱火でゆっくりと煮込んだ方が柔らかくなるので時間をかけることはおすすめです。
圧力鍋で煮込む時は加圧時間を長くしすぎないことで、長すぎると赤みが硬くなってしまいます。
加圧後の普通の鍋を使う時のように自然に圧を抜き冷ましていきましょう。
柔らかくすることに成功した焼き豚は、温かい状態では触るとすぐに崩れてしまうので冷まして少し固まらせてからスライスするとやりやすいです。
ちなみに柔らかいチャーシューは厚切りがとても美味しいので、1cmくらいの厚みを持たせて切るのがおすすめ。