チャーシューの作り方と一括りにしても、レシピによって作り方・仕上がりが違います。
短時間で作れるものからこだわって作る本格的なものまでご紹介します。
自分好みのつくり方で調理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
時間短縮!「圧力鍋」派
豚の塊肉を買ったらチャーシューを作るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
レシピを調べてみると色んな作り方がありますよね。
煮込んで作る料理というイメージから作るとなると少し時間がかかる料理という感じもしますが、ある調理器具を使用して作ると調理にかかる時間を短縮させつつ美味しくつくることが出来ます。
その調理器具というのが圧力鍋です。
圧力鍋は鍋と蓋が密着する作りになっているので鍋の中の蒸気が漏れにくくなっています。
蒸気が逃げないことによって高温で調理することができ、短時間で料理をすることが出来るようになっています。
今回はそんな圧力鍋を使った時間短縮のチャーシューの作り方をご紹介します。
まず、豚バラのブロック肉の全体にフォークを刺して満遍なく穴をあけておきます。
この時肉が大きい場合は半分に切りましょう。
そして肉を糸で縛ります。
この時糸は凧糸を使用しましょう。
凧糸は食物性の繊維なので食べることを考えると安心できる素材です。
次にフライパンにサラダ油を熱して長ネギ、生姜、にんにくを炒めていきます。
香りが立ったらフライパンに豚バラ肉を入れて両面に焼き目をしっかりつけていきましょう。
豚バラ肉を炒めると大量に油がでるので、圧力鍋に肉とフライパンで炒めた野菜を入れる際に半分捨てておきましょう。(残りの半分の油は圧力鍋に肉と野菜と一緒に入れます。)
続いて肉と野菜をいれた圧力鍋に調味料を入れます。
豚バラブロック肉800g前後に対し紹興酒と醤油を150㏄、味噌小さじ2、砂糖大さじ6、水400㏄を入れて火をつけます。
調味料が煮立ったら鷹の爪と八角を1個ずつ鍋に入れて15分加圧したら放置します。
蓋を開けられる状態になったら蓋を開けて肉をひっくり返したら再び15分加圧して放置します。
そして蜂蜜を大さじ3加えます。
ここで、煮卵も一緒に作りたい場合は茹で卵もここで入れます。
ここからは蓋をせずに煮込んでいきます。
弱火から中火くらいの火加減で煮詰めていき、タレにとろみが出たら完成です。
タレにとろみを出せばお肉にタレが絡んで照りがよりお肉を美味しそうに見せてくれます。
このレシピでは八角を使うことによってお肉に香りが移るので圧力鍋で作ったにもかかわらず家庭で作ったとは思えない本格的な味を出す事ができます。
糸でしばったり、最初にフライパンで焼き色をつけたりなど細かい手間が少しかかりますが、ご飯が進む煮豚を作ることができます!
煮込み時間はあくまでも参考程度にということで、使う鍋や火加減によって調整して調理を行いましょう。
圧力鍋が家にある方は是非このレシピに挑戦して本格的な味を楽しんでみてください!
これならみんな作れる!「フライパン」派
チャーシュー作りといえば「圧力鍋とか、ちょっと大きめの鍋が必要なんじゃないの?」なんて思っていませんか?
レシピによってはそういったものを使う物もありますが、家にある調理器具で作ることができるレシピもあります。
今回は多くの家庭にあるフライパンで作れるレシピをご紹介したいと思います。
フライパンでチャーシュー作り?なんてちょっとイメージが湧きにくいですが、フライパンでも柔らかくて美味しく作れちゃうんです!
まず最初に豚肉の裏と表に何十か所かフォークを刺しておきましょう。
そして凧糸で豚肉を縛っておきます。
スーパーなどで縛ってあるものが売られているところもあるのでそちらを買えばひと手間省くこともできます。
肉を紐で縛るのは肉の形を整えて煮崩れを防ぐためです。
このひと手間をきちんとやっておくだけで見た目が大きく変わってきます。
フライパンに油を大さじ1を入れて豚肉を強火で焼いていきます。
ここで焼くのは肉に火を通すためではなく、肉に焼き目をつけるためです。
このとき、肉からも油がたくさん出てくるので油がかなり飛び跳ねたりするときは、蓋をして焼くと油が跳ねるのを防ぐことができます。
肉の全体に焼き目がついたら火を止めてフライパンの中の油を全部取り除いておきます。
次にフライパンに調味料を加えます。
調味料はお肉500g~700gに対して水600㏄、日本酒150㏄、醤油100㏄、ザラメ糖大さじ2です。
調味料が沸騰するまでは強火で熱します。
ここで肉を煮る時に調味料と一緒にネギを1本分、生姜スライスを4枚、にんにくスライスを1片分と鷹の爪1本を入れます。
ネギや生姜は肉の臭みを消してくれます。
ネギは素焼きをしてから入れると肉に風味をつけてくれます。
肉を煮ている間灰汁が出たらこまめにとりましょう。
調味料が沸騰してからは火を弱火にして1時間じっくり煮ます。
その間10分経過ごとに肉をひっくり返します。
煮ている間は蓋をしておきましょう。
1時間煮たら火を中火にします。
煮汁にとろみが出て汁気が半分くらいになったら加熱をやめて肉が冷めるまで放置します。
食品の水分は加熱されている間に膨張して温度が下がると元に戻っていきます。
その時に煮汁なども一緒に組織に戻っていくので煮物などは加熱して冷ましている間に味が染みていくと言われています。
冷めたら凧糸を取って1㎝程の厚さに切り分ければ完成です。
チャーシューの煮汁は醤油とウェイパーとネギ油を入れれば中華スープにできますし、チャーハンの味付けや肉じゃがの隠し味、煮卵を煮るのにも活用できるので、煮汁もいろんな料理に活用してみてはいかがでしょうか?
普段使うことの多いフライパンですが、このレシピならばチャーシューも上手に作れます。
今まで作ったことがないという人もこれを機に作ってみてはいかがでしょうか。
実は調理もできちゃう!「炊飯器」派
炊飯器と言えば、ご飯を炊く家電というイメージが強いですよね。
ですが最近では炊飯器を使ってご飯を炊くだけではなく色んな料理を作る人が多く居ます。
ケーキなどのスイーツや焼き芋、スープ。
さらにローストビーフまで炊飯器で作れてしまうんです。
今や炊飯器はご飯を炊くだけの物ではなくなっています。
実は鍋やオーブンなどで作ることの多いチャーシューも炊飯器で作ることが出来てしまうんです。
では、炊飯器を使って作るチャーシューのレシピをご紹介します。
まず最初に豚の塊肉を凧糸で縛ります。
使う肉は好みの部位のものを使いましょう。
肉に塩と胡椒をすり込みます。
見た目をより美味しそうに見せるためにもフライパンで肉を焼いて焼目を付けていきます。
この時、中まで火を通す必要はありません。(あくまで肉の表面に焼目をつけるだけでOKです。)
焼目をつけたら炊飯器のおかまに調味料を入れます。
豚肉350gに対して砂糖大さじ3、ごま油大さじ1/2、みりん大さじ1、醤油大さじ2、おろしにんにく1/2片を入れたら混ぜて脂の面を下にして入れます。
肉の上にねぎとしょうがを置いたら炊飯を開始します。
炊飯途中で蓋を開けて肉にタレをなじませながら肉をひっくり返します。
この時蒸気が熱いので火傷をしないように注意しましょう。
また蓋をしめて15分程おいたら再び肉をひっくり返します。
炊飯中に3回くらい肉をひっくり返し全面に満遍なく味を染み込ませるように意識しましょう。
炊飯が完了したらチャーシューの完成です。
ですがこのまま10分程度放置しておきましょう。
炊飯から保温に切り替わった場合、電源を切っておきます。
お釜から肉を取り出し凧糸を切って釜に残っているタレを絡めて切り分けて食べましょう。
肉の部位はこってりしているのが好きな場合は豚バラ肉で。
カロリーを抑えたい場合は豚のもも肉がオススメです。
炊飯器によっては炊飯中に蓋を開けると危険な場合もあるようです。
炊飯器で調理を行う場合、事前に取り扱い説明書などを読んで確認をしてから作るようにしましょう。
焦げてしまうこともあるので炊飯中にお肉をきちんとひっくり返すようにしてください。
炊飯が完了したら電源を切り忘れないように注意しましょう。
豚肉の代わりに鶏肉で作っても美味しいです!
炊飯する時にゆで卵も一緒に入れれば美味しい煮卵も一緒に作れます。
炊飯器での調理はガスでの調理に比べると光熱費が安く済む上に、徐々に熱を加えて調理ができるので長い時間をかけて作る料理を美味しく作ることができます。
チャーシューは長時間煮たり、焼いたりして作る料理なので炊飯器での調理に向いているメニューです。
炊飯器を使用するメリットもたくさんあるので興味がある方は一度このレシピでチャーシューを作ってみてはいかがでしょうか。
本格派はこだわります!「オーブン」派
チャーシューといえば、煮込んで作るイメージがありませんか?
ですが実はチャーシューは漢字で書くと『叉焼』で本場のものは肉に食紅と蜂蜜を塗って焼いたもののことを指します。
日本にはチャーシューを焼く炉がないため鍋で煮る煮豚が主流になっています。
焼いて作る方法のレシピも専用の炉が無くてもオーブンがあれば作れてしまうんです。
オーブンを使って作るレシピをご紹介します。
オーブンが家庭になくてもオーブン機能が付いている電子レンジさえあれば挑戦できるので是非チャレンジしてみてくださいね。
まず、豚のブロック肉の表面を数ヶ所フォークで刺します。
こうすることによって肉に調味液が入りやすくなります。
このレシピに限らず、調味液に肉を付ける料理の場合はフォークで穴をあけてから調味液に浸しましょう。
厚みのある肉の場合は少し多めに穴をあけて下さい。
次にビニール袋に調味料を入れます。
豚のブロック肉500gに対し砂糖50gと醤油100㏄、酒50㏄、粉末和風だし、おろし生姜小さじ2、おろしにんにく小さじ1をいれたら調味液を揉んで混ぜましょう。
合わせた調味液の中に肉を入れてしっかりタレを絡ませたら空気を抜いて冷蔵庫で1晩漬けます。
袋から調味液が漏れるのが心配な方は袋を2重にしておくと安心です。
肉をしっかり1晩漬けこんだら200℃にオーブンを余熱して天板にクッキングシートを敷きお肉を置きます。
この時お肉についたタレをしっかり落としてから天板にのせましょう。
肉を30分~40分焼きます。
火の通り加減を確認しながら焦がさないように焼いて行きます。
その間に袋に残った漬けダレを鍋で火にかけます。
一煮立ちさせて灰汁が出たら取り除きます。
肉に火が通ったら粗熱が取れるまで天板の上で冷まします。
焼いている間に肉についている余分な脂が落ちるので冷めて固まった脂は捨てましょう。
粗熱が取れたら好みの厚さに切り分けていきます。
お皿に切り分けた肉をのせてタレをお好みでかけて完成です。
肉を切る時、まな板で切ると脂でギトギトになってしまい洗うのが大変ですよね。
そういった時は牛乳パックを開いてまな板代わりに使うと切り終わったらすぐ捨てられて便利です。
臭い移りが気になってしまう魚などを切る時もこの方法を利用すると良いでしょう。
タレが余った時はビニール袋にタレを入れてゆで卵を一緒に入れて1晩置くと味付け卵ができます。
味付け卵もチャーシューと一緒に食べたい時はタレを倍量作り、肉を1時間程漬けたらタレを半分取り出して鍋にかけてアルコールを飛ばしてから卵を漬けてください。
いかがだったでしょうか。
焼くことによって煮て作るものとはまた違った食感の美味しいチャーシューを作ることができます。
煮て作る方法に挑戦したことがある人も、今度は焼いて作る本格的なチャーシューを作ってみてはいかがでしょうか?
あなたは何派でしたか?
チャーシューは万能な食材なので、たくさん作って冷蔵庫に入れておけば定番のラーメンやチャーシューなどに使うのはもちろんですがアレンジは無限大です。
定番のものに飽きたら他のアレンジにも挑戦してみましょう!
お米ともち米を使ってチャーシューと好みの具を入れて炊けば、ちまきっぽい炊き込みご飯も作ることができます。
また、チャーシューと野菜を炒めてウェイパーなどで味付けをすれば簡単だけど美味しいスープも作れてしまいます。
お肉の入っているスープだとそれだけでもボリューム感が出るので男性も喜ぶスープですよね。
さらに、そのままで食べてもおつまみになるチャーシューですが、衣をつけてカツにしても美味しいお酒のつまみに。
元々火が通っていて味もついているので生焼けの心配もなくソースをつけなくても美味しいのが嬉しいですね。
チャーシューを細く切ってチーズやエリンギと一緒に春巻きの皮で包んで揚げれば美味しい春巻きになります。
定番の春巻きだと具材を切って味付けて具を作る手間が結構かかってしまいますが、手軽にできますね。
あとは、チャーシューをご飯と巻き寿司にして食べるのも美味しいです。
巻き寿司といえば日本料理のイメージが強いですが、具材にチャーシューと一緒にナムルを入れて巻いても美味しいです。
忙しい時は甘めのタレをつくって肉にタレを絡めてご飯の上に載っけるだけでチャーシュー丼になりますし、サンドイッチやパスタの具としても使えます。
どうしても中華料理としてチャーシューを見てしまいがちですが、いろんなものに合うので肉を使う料理ではいつも使うお肉の代わりにチャーシューを使って試してみてはいかがでしょうか。
元々醤油をベースにした味なので中華料理以外にも利用しやすい味付けです。
たくさん作ってしまった時などはアレンジして美味しい料理を楽しみましょう。
今回は色んなチャーシューの作り方をご紹介しましたが、チャーシューのレシピは検索してみると色々ありますよね。
レシピによって若干味付けが異なりますし、使う調理器具も変わってきます。
圧力鍋なら煮込み時間を短縮することができますし、フライパンならば料理をする家庭であれば1枚は必ずあるものですから手軽に作れますし洗う時も楽ですよね。
炊飯器だったらスイッチ一つで出来ちゃいますし、ガス代がかからないのも魅力的です。
オーブンで焼く方法なら本場の作り方に一番近いので本格的な味と食感を楽しむことができます。
色んな作り方に挑戦して、自分のお気に入りの作り方を見つけてみてはいかがでしょうか?