焼肉のたれはお肉の味を決める重要な存在です。
市販のたれを使うご家庭は多いと思いますが、実は簡単に自分でも作ることができます。
混ぜるだけの、自分で作る焼肉のたれの作り方やそのポイント、そして肉をやわらかくおいしくする、もみだれの秘密などをご紹介します。
レシピ・作り方
焼肉のたれはお店で買うもの、と思っていませんか。
市販の焼肉のたれが自宅の冷蔵庫に常備されているご家庭も多いかもしれません。
実は、焼肉のたれは自分でも簡単に作ることができるものです。
材料はすぐに手に入るものばかり、作り方はとてもシンプルです。
焼肉が好きな方なら、ぜひたれは手作りしてみてください。
その美味しさ、手軽さに感動すること間違いなしです。
〈材料〉
◎調味料
醤油・・・大さじ4杯
酒・・・大さじ1杯
みりん・・・大さじ1杯
砂糖・・・大さじ1杯
ごま油・・・小さじ1杯
にんにく(チューブのもの)・・・小さじ1/2杯
しょうが(チューブのもの)・・・小さじ1杯
白ゴマ(お好みで)・・・適宜
コチュジャン(お好みで)・・・適宜
〈作り方〉
材料の調味料をすべて混ぜ合わせれば、あっというまに完成です!
砂糖は溶けにくいのでよく混ぜ合わせてください。
ごま油はなかなか溶け込みにくいのでしっかりと混ぜ合わせて、使用する前にはふたをしたビンなどに入れた状態でよくシェイクしましょう。
コチュジャンは、韓国では定番の調味料ですが、辛さやコクをアップしたいときに、お好みに応じて適量を加えてみてください。
なければ豆板醤でもかまいません。
トウガラシの粉が多く含まれていて辛いので小さなお子さんが食べる場合は控えましょう。
大人向けにはコチュジャンを多めに辛くして、お子さんにはりんごのすりおろしたものを加えてほんのり甘く味付けするのもひとつのアイディアです。
醤油の代わりににんにく醤油を使うとさらにおいしくなります。
白ゴマはお好みで加えますが、入れると食感がプチプチと楽しく、見た目にもいっそう食欲をそそります。
お肉に火を通してからこの焼肉のたれをかけてもいいですし、生のお肉をはじめに漬け込んでしばらく時間を置いてからフライパンや鉄板で焼くのもおすすめです。
こうすると、お肉がやわらかく、ジューシーになります。
豚肉はもちろん、牛肉やチキンとの相性もよいです。
お肉だけでなく、付け合せのキャベツやナス、人参などの野菜にもよく合います。
野菜炒めの調味料として使うのもよいでしょう。
チャーハンの仕上げの調味料として加えても、味がしっかりときまります。
このレシピは1度の焼き肉でちょうど使い切れるくらいの量ですが、市販の焼肉のたれと違って保存料などは一切含まれないので、できるだけ使い切れる量だけを作って、余った場合には冷蔵庫で保存してください。
お店で買うとたいてい余らせてしまうものですが、必要な分だけ作れるのも手作り焼肉たれの良さです。
おいしくなるコツと豆知識
今回ご紹介した手作り焼肉たれの作り方は、調味料を混ぜるだけでできるもので、基本的にはつけたれとしても、もみだれとしての利用もどちらも可能です。
焼肉のたれには、大きく分けて「もみだれ」と「つけだれ」とがあります。
「つけだれ」とは、焼かれた肉につけていただくたれです。
もみだれよりもさっぱりとしたものが多いです。
「もみだれ」は、生のお肉に下味としてもみこむたれです。
焼肉店で出されるお肉にはこのたれがすでに漬け込まれていることが多いです。
実は、もみだれは、単にお肉の味付け調味料としてだけでなく、ほかにもさまざまな役割があります。
せっかくの高級なお肉もたれが悪ければすべて台無しになります。
もみだれには、お肉そのもののうまみを引き出す役割もあるのです。
事前にお肉をもみだれに漬け込むことによって肉に味が染み込み柔らかになり、火を通してからのうまみも倍増します。
焼肉のおいしさのカギはもみだれにあると言っても過言ではないかもしれません。
もみだれにもいろいろなレシピはありますが、ここでもみだれ専用の大まかな材料をご紹介しましょう。
〈材料〉
野菜・・・にんにく 玉ねぎ 大根など
果物・・・リンゴや梨
砂糖 しょうゆ 酒 みりん コショウ ごま油 唐辛子
ねぎ(みじん切り) いりごま トウガラシ コショウ ケチャップ コチュジャン
調味料はすべて混ぜ合わせ、にんにく、玉ねぎやリンゴなどはすりおろして加えます。
以上の材料はすべてを加えなくても問題はありません。
ありあわせの調味料でもさまざまに組み合わせることも可能です。
果物は1種類は加えることをおすすめします。
果物の成分にお肉を漬け込むことで、甘さとほどよい酸味、そしてやわらかさが増します。
実は、果物を加えることがもみだれの大きなポイントです。
豚肉でも牛肉でも、果物入りのたれが肉をやわらかくおいしくします。
肉は酸性の状態では保水性が高くなり、また酸性下で作用するたんぱく質分解酵素を持っています。
果物には酸味の素である有機酸が含まれるので、肉を果物に漬けることで肉がやわらかくなるのです。
その他、たれにつけたお肉がやわらかくなる理由には、たれに含まれる糖に親水性があり肉の組織に浸透すると水を抱え込み肉の保水性を高めたり、加熱によって肉のたんぱく質が固まるのを抑制したりする作用があることも関係します。
焼肉にしたいけどお肉が硬そう・・・噛む力の弱い家族がいる、などの場合にはぜひもみだれを作って漬け込んでみてください。
その効果に驚くことでしょう。